本記事は「住宅管理LINE(不動産管理会社向けLINE)の設計案」の補足記事となります。
参照(内部)「マンション管理業務の一部効率化に最適な『住宅管理LINE』の設計案」
上の設計案を読んだ人が疑問に思いそうな事をQ&A形式で掲載しています。
住宅管理LINEはマンションごとに構築しなければならないのか?
設計案では1つ(1棟)のマンションに対して1つの住宅管理LINEを導入する前提で話を進めました。
しかし1つのLINEを複数のマンションに導入する事も実は可能です。
そのため住宅管理LINEはマンションごとに構築しなくても構いません。
むしろ管理する物件の種類によっては「複数管理」の方が向いているケースもあります。
団地の複数管理
特にオススメなのが「団地」です。
団地では同規模の集合住宅が同一敷地内に複数建っているため、どの棟であっても「住民に対する説明」は似通ってくると考えられます(ルールやマナーはどの棟でも同じハズ)。
そのため「1棟ごと」より「団地ごと」に住宅管理LINEを導入する方が合理的です。
棟ごとに説明を変える事も可能
ちなみにカテゴリー分けを使えば棟ごとにリッチメニューや自動配信の内容を変えられます。
こうすれば棟ごとに違う説明ができるようになるので「ゴミ捨て場所や駐車スペースに関する説明」に便利です(これらは棟ごとに違うと考えられる)。
まとめ
住宅管理LINEは複数の集合住宅を管理する事もできます。
特に団地の管理をする際は「棟ごと」よりも「団地ごと」の導入をオススメします。
LINEが使えない人にはどう対応したらいい?
LINEは基本的にスマホが無ければ操作できません。
そのためガラケーしか持っていない住民は住宅管理LINEが使えないと考えた方がいいでしょう。
住宅管理LINEを導入する際はこういった住民への「代替手段」も必要になって来ます。
ガラケーしか持っていない住民への代替手段
とは言え以下のようにガラケーだけでも住民とのやり取りはできます。
①連絡・報告→LINEの配信文をメール送信(紙媒体と比べて手間やコストを抑えられる)
②相談→管理会社のメールアドレスに問い合わせる(電話相談よりラク)
③事前説明→リッチメニューに貼り付けてあるリンクを教えておく(説明用WEBサイトにはガラケーからでも入れる)
住宅管理LINEと比べると使い勝手はよくありませんが、紙媒体や電話よりは手間・コストを抑えられるハズです。
登録者は1部屋1人でいい
なお住宅管理LINEの登録者は1部屋につき1人で十分です(複数人で暮らしている場合)。
代替手段が必要になるのはスマホ保有者がその部屋に1人もいない場合のみになります。
高齢住民が多い場合は注意
「高齢者が1人暮らししている部屋」が多いマンションでは代替手段が必要になる可能性が高いです(彼らのスマホ比率は低め)。
そのため高齢者が多い集合住宅への導入については慎重に検討した方がいいかもしれません。
いくら住宅管理LINEを導入しても代替手段が多くなれば手間やコストが減りにくくなるからです。
まとめ
LINEは基本的にスマホがないと使えないため、ガラケーしか持っていない住民に対しては代替手段が必要になります。
代替手段が多くなると住宅管理LINEを導入しても効果が薄まりますのでご注意下さい。
報連相や事前説明以外の効率化はできないのか?
設計案で説明した報連相・事前説明以外にも効率化できる業務はあります。
それは「サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)」で実施する「安否確認」です(サ高住にも住宅管理LINEは導入可能)。
サ高住の安否確認とは?
安否確認とは(サ高住に入居している)高齢者の生存や安全を確認する作業を指します。
ちなみにサ高住では1日1回以上の「入居者の安否確認」が義務付けられています。
LINEを応用すればこの安否確認の効率化が可能です。
確認用パネルを自動配信
まず「カルーセル」という機能を使って「確認用パネル」を作成します(平たく言えば「ボタン付きのパネル」)。
参照「カルーセル(Lステップ公式ブログより)」←青字部分をタップできる仕組み(青字=ボタン)
そしてこの確認用パネルを毎日決まった時間に入居者へ配信します(自動配信なら(サ高住の)職員さんの手間はゼロ)。
あとは入居者にパネルのボタン(青字部分)をタップしてもらうだけです。
これにより入居者の安否を確認できます(タップしたかどうかはLINEの管理画面から確認可能)。
ちなみにこのやり方を「オートメール型」の「見守りサービス」と呼びます。
LINEによる「見守りサービス」の多大なメリット
確認用パネルのボタンをタップしてもらうだけなので入居者の負担はごくわずかです。
パネルは自動配信されるためサ高住側の手間もほとんどありません(タップしたかどうかの確認も管理画面を見るだけで済む)。
ちなみに自動配信は1日に何度も実施できます(配信頻度も入居者ごとに設定可能)。
サ高住以外でも導入可能
なお安否確認は(サ高住以外の)高齢者向け賃貸住宅に導入してもいいと思います。
通常のマンションに導入してもいいかもしれません(高齢者以外からも一定のニーズはある)。
導入のネック
ただし高齢者のスマホ比率は決して高くありません。
スマホが無ければLINEによる安否確認ができないのでその点は注意が必要です。
☆緊急時の安全確認にも応用可能
ちなみにこの仕組みは(毎日の安否確認だけでなく)緊急時の安全確認にも応用できます。
まずあらかじめ「災害時の確認用パネル」を作成しておきます(作り方は「毎日の安否確認」と同じ)。
あとは火災や地震が起きた際にパネルを「メッセージ配信」するだけです。
これにより安全確認を大幅に効率化できます(大人数であってもラクに確認可能)。
住民の数が多い都市部の高層マンションなどへの導入に向いていると思われます。
まとめ
住宅管理LINEがあれば安否確認の効率化が実現できます(基本的に「サ高住」向け)。
なお応用すれば緊急時の安全確認の効率化も可能です(こちらは通常のマンションにもオススメ)。
やり取りの効率化以外にできる事はないか?
LINE(リッチメニュー)を使えば効果的な説明を実現する事ができます。
住宅管理LINEでは主に「ルールやマナーなどの事前説明」に使用しますが、実は他の用途にも活用する事は可能です。
店舗情報の発信にも使える
それは「マンション近辺にある店舗の情報発信」です(主にスーパー・飲食店など)。
リッチメニューから(これらの店舗情報に)アクセスできるようになれば住民の利便性が向上します。
何より「住民に対して宣伝しやすくなる」ので店側に多大なメリットが生まれます。
リッチメニューに「広告枠」を設定!
そこで提案したいのが「リッチメニューに『広告枠』を設定」して「店舗情報を有償で住民に宣伝」する方法です。
マンション住民に対して効率的に宣伝ができるようになるため、店側にとっては有益な話だと考えられます(チラシ配布の手間も省ける)。
広告収入が得られるためもちろん管理会社にとってもメリットがあります。
配信による追加効果
なお宣伝に使用できるのはリッチメニューだけではありません。
自動配信やメッセージ配信を使えば更なる宣伝効果を生み出せるでしょう(店舗の最新情報についても迅速に知らせられる)。
相性のいい事業
特にこれらの配信は移動販売事業との相性が良いと考えられます(移動スーパー・キッチンカーなど)。
「どの日のどの時間帯に来るか」「どのくらい滞在するか」がタイムリーに分かるようになるからです。
向いている物件の種類
広告枠は住民の数が多いほど効果が大きい(宣伝効率がいい)と考えられます。
そのため導入に関しては(都市部の高層マンションなど)住民の多い集合住宅に限定した方がいいかもしれません。
小規模なアパートなどでは効果が小さいと思われます(チラシを配った方が早い)。
まとめ
住宅管理LINEは近隣店舗の宣伝にも使えます。
住民数の多い高層マンションであればこれらの宣伝を有償で請け負うのも良いかもしれません。
上手く行けば多方面にメリットが生じるハズです(店舗の売上アップ・住民の利便性向上・管理会社の新たな収入源獲得など)。
重要な補足
広告枠設定により管理会社や管理人さんの負担が増加する可能性が高まります(やる事が増えるため)。
住宅管理LINEの主な導入目的は「住民とのやり取り効率化」による彼らの負担軽減です。
そのため広告枠導入の際は本来の趣旨を損なわないようご注意下さい。
その他
ここからは手短に回答できる質問をまとめて掲載します。
どうやって住民にLINEを登録してもらえばいい?
まずは各部屋の郵便受けに「住宅管理LINEを新たに開設した」旨の説明用紙を配布するのがいいでしょう(QRコードを印刷)。
「管理会社及び管理人の負担軽減になりますのでLINE登録にご協力お願いします」といった要請文にしておくと効果的かもしれません。
住民側の利便性向上について触れてもいいですが「過剰な期待を抱かせる表現」はやめましょう。
紙媒体による連絡・報告は廃止すべき?
LINEによる連絡・報告を導入する以上、紙媒体を残しておく必要はありません。
むしろ残しておくと手間やコストが増えてしまうので逆効果です(過剰サービスと同じ)。
十分に事前説明した上で廃止して下さい(廃止のやり方も過剰サービスと同じ)。
参照(内部)「過剰サービスの廃止方法(労働環境の改善法より)」
ここでも「負担軽減のためご理解下さい」と住民にお願いした方がいいでしょう(廃止のお知らせ自体は紙媒体を使った方がいい)。
なおマンション入口などの「貼り紙」は残しておく事をオススメします(紙の配布のみ廃止)。
LINEを操作するのは管理人より管理会社の方が適切か?
設計案では「管理会社が住民とやり取りする」と仮定しましたが、管理人さんがやり取りする事も当然可能です。
参照(設計案)「☆『住民とやり取りするのは管理会社』と仮定」
ただし「管理人さんがやり取りする」パターンは「(彼らの)負担が重くなるリスク」があるためあまりオススメできません。
近年は管理人さんの人手不足が深刻なマンションも多いと聞きます。
そういう物件ではまず管理人さんの負担を軽減して労働環境改善を進める方がいいでしょう。
判断は物件ごとに
もちろん逆に管理会社側が疲弊してしまうケースもあるので、一概に「管理人さんにやり取りをさせるべきではない」とは言えません。
この問題に関してはケースバイケースなので「どちらがやり取りするか」は物件ごとのご判断をお願いします。
他に気を付けるべき事は?
住民の利便性を上げ過ぎると管理人さんや管理会社の負担が増えてしまいます。
彼らの労働環境を守るには利便性について「上限を設ける」事も大切です(要は「過剰サービスの廃止」)。
このブログでは「業務効率化・労働環境改善による人手不足解消」をモットーとしています。
そのため構築するLINEについても最優先とすべきは「働いている人達の労働環境を守る事」になります。
Q&Aは以上です。
以下のリンクから元のページ(設計案)にお戻り下さい。

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